病院に訪れる患者さんを対象として働いている一般的な看護師とは違い、産業看護師の看護対象は勤め先の企業の社員です。産業看護師は主に会社に併設されている診療所や医務室などで働いています。一緒に働いている産業医とともに病気や怪我の治療を補助するほか、社員の健康を管理するのも産業看護師の仕事です。治験センターや医療機器メーカーに勤めている産業看護師もいます。

看護師資格のほか、治験コーディネーターやヘルスカウンセラーなどの資格が産業看護師として働きたい時に役立ちます。企業の社員が看護対象となっているため、夜勤や残業が少ないことが特徴的です。産業看護師は企業に直接雇用されるため、看護対象である社員と同じ福利厚生を受けることができるメリットがあります。企業が休みとなる土日祝日が休みになることが多いので、カレンダー通りに休めることも病院勤務の看護師の仕事にはない魅力と言えるでしょう。

産業看護師の仕事は、看護だけではありません。病院に勤務している場合と同様に看護業務をこなす傍ら、企業によっては事務処理やデータ入力をお願いされる場合があります。看護の仕事に専念したい、より多くの看護業務に携わりたいと考えている人にとっては産業看護師のデメリットと感じるかもしれません。

日々の予定が立てやすい産業看護師の仕事は、家庭やプライベートと仕事を両立したいと考えている人におすすめです。産業看護師の求人はごく少数であるため、競争率が高く非公開求人として扱われることも多くあります。産業看護師への転職を考える場合は、非公開求人も教えてくれるような求人サイトに登録しておきましょう。